郵便不正公判、検察側やや守勢 24、25日にヤマ場の元係長尋問(産経新聞)

 “真実”は供述調書か公判証言か。虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省元局長、村木厚子被告(54)の公判は24、25の両日、大阪地裁(横田信之裁判長)で、実際に証明書を発行した元係長、上村勉被告(40)の証人尋問が行われ、最大のヤマ場を迎える。

  [表]郵便不正公判 主な争点と双方の主張

 これまでに出廷した証人5人が捜査段階の供述内容を否定するなど検察側が守勢に回る展開。ただ、各証人から「内容を確認し調書に署名した」との証言を引き出しており、検察側の立証は「調書の信用性」をいかに証明できるかが大きな鍵になる。

 検察側の主張は、平成16年、障害者団体向け割引郵便制度をめぐり、活動実体のない「凛の会」に偽造証明書を発行したとの内容。初公判で検察側は、当時課長だった村木被告が、(1)偽造証明書の作成を上村被告に指示した(2)凛の会元会長の倉沢邦夫被告(74)に証明書を手渡した−と指摘した。

 物的証拠は少なく、関係者の供述を積み上げた主張だが、捜査段階で(1)と(2)に沿う調書に署名した上村被告は現在、村木被告の関与を否定しているとされ、公判での証言が注目される。

 これまでの証人尋問でも、供述調書と異なる証言が相次いでいる。(1)に関し、上村被告の前任係長(48)は「課長から直接指示を受けることはありえない」と否定。(2)については倉沢被告が検察側の質問に、調書に沿った証言をしたが、弁護側が問いただすと該当する時期に厚労省へ行った可能性は「ない」と矛盾する内容を述べた。

 検察側が(1)(2)の背景ととらえるのが民主党の石井一参院議員による口利き。検察側は村木被告が(3)石井議員の元秘書の倉沢被告に発行を求められた(4)石井議員の電話を受けた上司の元部長(58)から「議員案件」として便宜を図るよう指示されたと主張する。

 しかし(3)は、倉沢被告が証明書発行を迫った場面を否定。元部長は(4)について「石井議員からの電話はなかった」とした上で村木被告への指示も「ない」と断言した。その前提となる石井議員への口利き依頼も、倉沢被告と同行したとされる元会員(67)は「記憶にない」と否定した。

 一方、検察側も黙ってはいない。村木被告からの指示を認める供述調書に署名していた前任係長が公判で「村木被告は冤罪」と訴えると、前任係長が「国会議員から村木課長あてに依頼があった」と話したことが記録された厚労省内部の報告文書を提示。前任係長の言葉を詰まらせた。

 検察側は今後、適正な事情聴取が行われ、公判証言よりも調書の方が信用性が高いことを立証していく方針。3月には取り調べ担当検事が証人出廷することが決まっている。

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